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外壁塗装・屋根塗装お役立ちコラム
ノンアスベストのスレート瓦の問題解決法|屋根カバー工法で蓋をする
2024年04月15日(月)
静岡市、島田市の皆様こんにちは。
外壁塗装・屋根塗装・雨漏り修理の専門店、
株式会社あおば工房、プロタイムズ静岡葵店・プロタイムズ島田店
代表取締役の後藤です。
2000年前後に建てられた住宅の多くに「ノンアスベストのスレート瓦」が使用されました。しかし、このノンアスベストの屋根材には多くの問題が発覚したため、多くの現場で対処が必要になり、それが社会現象とまで発展してしまいました。今回のお役立ちコラムでは「ノンアスベストのスレート瓦問題」についてお話ししていきます。
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ノンアスベストのスレート瓦とは
ノンアスベストのスレート瓦は、アスベストの問題が大きくなったことで急遽開発を進められた当時の新素材建築材のことです。アスベストの問題視されるようになったのは昭和22年(1947年)のことです。
アスベストによる健康被害が確認されたことにより、関係法令である「旧労基法・旧安衛則・旧特化則」の施行がありました。この事例から数年ごとにアスベストへの対応が厳格化され始め、最終的に平成18年(2006年)にアスベストの全面使用・製造禁止が決定されたのです。
この期間約60年という、非常に長い時間をかけてアスベストの危険性が理解されたことになります。
ノンアスベストの屋根材の問題点
ノンアスベストの屋根材の問題は「絶対的強度不足」です。2000年前後の当時、各社からノンアスベストの屋根材がたくさん発表され、現場で使用されました。現場投入されたすぐの頃には問題が表面化しなかったのですが、10年前後経過した頃にそれぞれの問題が表面化したのです。
アスベスト含有スレートを使用していたことには確認されなかった「ひび割れ」や、ちょっとした悪天候の後に確認された「欠けや割れ」のような大きな損傷、それらの発生による「滑落」などが頻発したのです。
アスベストが問題視されるようになったのは昭和22年であったとしても、実際に使用してはならないという触れ込みが始まったのは、昭和50年の吹付工事の禁止が始まってからです。
事実、アスベストは飛散吸引の可能性がなければ健康被害を及ぼすという認識はされていませんでした。そのため、しっかりと樹脂で固めている屋根材の場合、解体作業をしない限り人体への影響はないとされており、最終的に平成18年までは多少なりともアスベストを含有した建築材は存在していたのです。
アスベストは非常に優れた耐久性を発揮する事実があるため、建築材の強度を出すには非常に都合の良い素材だったのです。発がん性が認められたからといっても、一定レベルであれば問題ないというギリギリを攻めた製品制作を続けた結果、平成18年までこの流れが続いてしまいました。
早期からアスベストを使用しない建築材を研究していれば、耐久性不足で問題が発生するといった状況も、早い段階で解消できていたはずですが、2000年前後に急遽開発をスタートしたことで、各社の詰めの甘さが表面化してしまったのです。
社会問題になったパミール
ノンアスベスト屋根材の中でも、多くの問題が発生し社会問題にまで発展してしまったのが、ニチハ株式会社の発表した「パミール」というスレート瓦です。使用開始から数年間は問題が表面化しませんでしたが、10年前後経年した頃に一気に問題が表面化してしまいました。
アスベストの代用品として使用されたパルプ繊維のせいで、層間剥離が発生してしまったのです。何層にも積み重なって作られているスレート瓦が、ほぼ全ての層間で剥離してしまったため、ミルフィーユ状の縁になってしまうのです。
これが屋根で保持されればよかったのですが、固定用の釘が劣化することで保持し続けることもできず、滑落してしまうといった現象が多発したのです。
ただ割れたスレート瓦が滑落した場合と異なり、層間剥離したスレート瓦が滑落すると、地面にぶつかった瞬間に飛散する可能性があるのです。すると、被害が広域化するため、パミールには危険性が大きいという判断が下されました。
しかし、開発したニチハ株式会社は製品の問題を「経年劣化」だとし、唯一メーカー側の落ち度だったのは「固定釘の品質」としたことで、リコール対象は固定釘のみで屋根材は十分な強度を持っているものだとしてしまったのです。
ただし、パミールを使用した屋根を重ね張りで対処する場合、別の屋根材である「アルマ」を無償提供するという対処をしたことから、屋根材の問題に対しても一定の責任を果たしたものとされています。
カラーベスト屋根とコロニアル屋根の違い
ノンアスベスト屋根材のことを知っていくと「カラーベスト屋根」や「コロニアル屋根」という単語が出てきます。そして、それぞれの違いや特徴などが明確にされていない場合が多いため、勘違いしてしまっている方をよく目にします。
実は、カラーベストとコロニアルは「同じもの」です。厳密に言えば、カラーベストの中「コロニアル」という商品名がつけられたものがあるのです。現在はコロニアルクァッドやコロニアルグラッサなどの名称のものが用意されています。
カラーベストの耐用年数
カラーベストの耐用年数は、製造された年度によって異なります。実は、カラーベストはアスベストを使用していた頃からある屋根材なのです。つまり、アスベストを含有しているカラーベストであれば「40年」近い耐用年数を持っています。この頃の商品名は「ニューコロニアル」です。
一方、1990年代前半から2000年前後に作られたカラーベストは、アスベストの使用が規制されてすぐのものであり、十分な強度を確保できていません。そのため、耐用年数は20年ほどとされており、この時代のカラーベストには「コロニアルNEO」という商品名がつけられています。
さらに、アスベストの使用を禁止されて問題が発生したコロニアルNEOを製品改良したことで、ある程度耐用年数を確保できるようになったカラーベストが存在します。2000年代半ば以降に使用されるようになったもので、現代の「コロニアルクアッド」がそれに当たります。耐用年数は30年前後となり、十分な時間使用し続けることができるようになりました。
カラーベストのデメリット
ノンアスベスト問題が落ち着いた現代のカラーベストを考えた時、屋根材が持つ性能を維持するために幾つかの面倒なポイントが確認されています。
・定期的に塗装しなければ防水性を保てない
・寒冷地では使用が困難
この2点がカラーベストのデメリットだと言えるでしょう。
カラーベストの防水性能は、塗料による表面コーティングに依存しています。しかし、旧時代のノンアスベスト屋根材は、パルプ繊維を使用していたことから塗装自体が苦手な屋根材だったため、十分な進歩だと言えるでしょう。
寒冷地が苦手というのは、カラーベストは凍ってしまうと割れてしまうのです。そのため、寒冷地でカラーベストを使用すると、ひと冬越せずに葺き替えなければならなくなるのです。
寒冷地で使われる屋根材としては、アスファルトルーフィングが一般的です。
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ノンアスベストの屋根の修復方法
2000年前後のノンアスベストの屋根材を使用した屋根は、現在補修時期を迎えています。どのような対処をすれば良いか覚えておきましょう。
2000年前後のノンアスベストは塗装できない
パルプ繊維を使用して作られている2000年前後のノンアスベスト屋根材は、塗装によって水分を含んでしまうため、屋根塗装では補修が効きません。防水のための塗料だったとしても、水分が屋根材を羽目にしてしまうのです。
屋根カバー工法がベスト
2000年前後の屋根材を使用している場合は、カバー工法で対処するのがお手軽です。最新の金属屋根材であれば、軽量化と耐久力が飛躍的に進化していることもあり、短期間に低コストで工事を終えたい場合にはカバー工法が最適解になるでしょう。
予算が許すなら葺き替えも検討
完全に屋根の問題から解き放たれたい場合、ある程度まとまった予算を覚悟の上であれば、全面葺き替えも視野に入れて良いでしょう。
工事期間が長くなることや、一時的に仮住まいが必要になることもデメリットの一部に挙げられますが、工事以降も長く住み続けたり、次の世代へと住み継ぎながら建物と付き合う予定がある場合は、葺き替えも1つの方法です。
初期に開発されたノンアスベストのスレート瓦の劣化にお悩みならばあおば工房へご相談ください!
ノンアスベストのスレート瓦は、製造された時期によって耐用年数が変わる上に、メーカーごとに強度も違うので対処が難しくなります。もし2000年前後の建物で、屋根にノンアスベスト屋根材が使用されているときは、しっかりとチェックした上で対処するようにしましょう。
プロタイムズ静岡葵店・プロタイムズ島田店/株式会社あおば工房では、これまで数多くの初期に開発されたノンアスベストスレート瓦の葺き替え工事、カバー工事を施工してきました。スレート瓦は劣化が進行すると、雨漏りリスクが高くなりやすい建材です。耐久性の低い開発初期のスレート瓦であれば、よりリスクは高くなるでしょう。
現在は雨漏りまで至っていないものの、現在の屋根の状態が心配、屋根に苔が生えている、汚れが目立つといった場合は、ぜひ当社にご相談ください。外装劣化診断のプロである外装劣化診断士資格を取得しているスタッフがあなたのご自宅にお伺いし、現在の屋根の状態を細かくチェック、診断いたします。
まずはご相談ください。相談、お見積り、診断は無料です。
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